映画『今夜、ロマンス劇場で』あらすじ・感想

コメディ

地上波放送!フジテレビ土曜プレミアムで放送。2018年作品。

今夜、ロマンス劇場で あらすじ

 お話し自体は、お伽話の様な話し。映画監督を目指す健司は‘ロマンス劇場’と言う映画館に通う。古い映画で廃棄作品に魅了され、映画館が閉館したら、映画館の館主にお金を払い、ひたすらその映画を見る日々。 ヒロインに恋すらしている。

 おてんばヒロインの美雪に心を奪われていると解っていたが、館主はその廃棄作品をコレクターに売ってしまうと言う。最後のフィルム上映をまわす健司。 これで最後か…とふと、目を逸らすと、美雪が画面越しから健司を見ている。 

そして、雷が劇場に落ち、映画画面が消える。 映画は大丈夫か?と、健司が心配していると、客席の前方から声が…。 なんと、美雪が画面から白黒映画のまま飛び出してきたのだ! 健司は嬉しがるが、美雪は、おてんば姫らしく、すぐに健司を殴打。

 カラフルな世界に来たかった…と、意味深な事を言う美雪。 なんとか、おてんば姫を健司の家に連れ帰る途中、警官に遭い職質されるが、それも美雪は殴打するー。 慌てて逃げる健司。

 美雪は健司を“王子様では無い”健司の家を“お城ではない”と揶揄するが、健司の家にある映画の背景のペンキなどカラフルな世界に心躍らせている。 次の日、映画スタジオを訪れ、美雪は、初めてメイク室にて、この世界の服とメイクにて色を付ける。

 だが、映画の背景にもペンキを撒き散らすし、看板役者も殴る。ハチャメチャな美雪。一方、健司の女だと言われ、美雪の破天荒に謝りまくる健司だが、映画の脚本を書き、映画会社社長に見染められ、映画監督にと言う話しになる。

 健司は、美雪を街に連れ出し、脚本のヒロインと主人公に見立てて協力を仰ぐ。外に連れ出され色を纏い、色を楽しむ美雪。 その内、この脚本は、ラブストーリーだからと、手を繋ごうとしたりするが、美雪にやはり殴られる。そんな事がありつつも、デートを楽しむ。 

ある日、ヒロインと、“此処でキスシーン”と伝え、…無理ですよね?と言う健司だが、美雪の想いが変わったのか、美雪は不意に電話BOXに入り、其処で触れずにキスする。 2人は幸せの様に感じるが、全く美雪は触れようとしない。 一方、映画会社社長令嬢は、健司に想いを寄せていて、ある日、美雪を呼び出す。 

好きと言えないと、言うお嬢に対し、美雪は健司の親戚だからと、背中を押す。 実際は、美雪も健司に惹かれている様だが、実は美雪は触れる事が出来ずにいた理由があった。 其れを言えず、健司の元を飛び出す美雪。 健司は令嬢に告白されるが…。

今夜、ロマンス劇場で ネタバレ

 美雪の触れられない理由とは…?其れは実は温もりに触れると、消えてしまうのだと言う。 美雪が健司の元を飛び出した後、ロマンス劇場の映画館の前を歩いてた際、映画館の館主が匿ってくれるのだが、館主も、昔、同じ様に、映画のヒロインが画面から飛び出し恋に落ちたそうだ。

 その館主との恋は、敢えなく終わったが、美雪は…。健司が美雪を受け入れる事で、ずっと一緒にいれる事を選択出来た。 だが、美雪は歳を取らずずっと若いまま。 キスもいつも、ガラス越し。 そして、未来の健司が入院していると言うのも、老いて孫が毎日の様にくると言う冒頭のシーンがあるが、其れは老いない美雪なのだった。 健司を乗せた車椅子を押し美雪と散歩に出掛けて、健司が車椅子から落ちてしまっても、手を貸せない美雪。 

 何年も、何度も恐らく触れられない事を周りに指摘され辛い想いをしてきた美雪だったろう。其れでも、その想いは、健司も同じだった。 その内、健司の病室から連絡があり、病院に駆けつける美雪。 静かに息を引き取っている健司の元で、やっと触れられると言う美雪は、そっと健司の傍に触れ、静かに消えていく…。

今夜、ロマンス劇場で 感想

 まず、今、こんな時期に何故、この映画が地上波で流したのだろう?と、思ったが、テーマが“触れられない”と言う事で、現在のコロナで自粛中にも通じる作品だったのかな?と思ったり、綾瀬はるかがまた、主演の映画が近いのかと思ったりしたが。 見ている最中は、常に距離を保つ美雪(綾瀬はるか)と、健司(坂口健太郎)をソーシャルディスタンスだと思っていた。  

そんな事を思っていた事も吹っ飛ぶ程、終わりかたの美雪がようやく、健司に触れられ、消えていくシーンには、もう号泣以外なかった。 最初は常にB級映画かな〜とか、其れでも、大好きな綾瀬はるかと、素朴で純粋な演技の好感が持てる。 現在の健司が、お爺ちゃんになっていて、病室であの時の脚本を完成させずにいたが、看護師に続きが聞きたいと言われて完成させたものを、後に看護師が見つけるのも、ホッコリするし。 

なんとも、感動してしまった。 監督は、実は‘のだめ’や、‘テルマエロマエ’、‘翔んで埼玉’の監督。 そう、此処最近、翔んで埼玉をノーカットで地上波で流したので、またブームが来たとも言えるので、人気に拍車がかかった形で、もしかしたら地上波で流したのかも? 

評価は、意外に良かったので、星4か3.5かな。 綾瀬はるかの美しいドレス姿やクラシックな服が目を惹いた作品だった。

綾瀬はるかの姿が凄く綺麗!色んな装いで全て可憐で上品だが、どの格好でも、結構な暴力を振るう姿も、見もの。 最初の姿は、モノクロのドレス姿。 素敵すぎる。

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